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ラッセル『批判的解説』chap.1, §5-6.

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5. 本論文の進行は以下のようになる:第二章から第五章では、上記の前提の最初の四つの帰結について討議し、それらがシステムの必然的な諸命題の全体、あるいはほぼ全体に通じているということを示すだろう。第六章から第一一章では、ライプニッツのモナド主…

ラッセル『批判的解説』chap.1, §3-4.

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3. ライプニッツの哲学は、二種類の非一貫性を含んでいるとわたしは主張するだろう。その一つは簡単に除去されるが、もう一つのほうは、《モナドロジー》の哲学に似たどんな哲学にも不可欠である。第一の種類〔の非一貫性〕は、ライプニッツの時代に広く受け…

ラッセル『批判的解説』chap.1, §2

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2. この怠慢によって、解説者の諸機能は、大抵の哲学者における場合よりも困難になると同時に重要になる。解説者に最初に要求されることは、ライプニッツが書くべきだったシステムの再構築を試みること──彼の理由づけの連鎖の始まりが何か、終わりが何かを発…

ラッセル『ライプニッツの哲学の批判的解説』chap.1, §1

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第一章 ライプニッツの前提 1. ライプニッツの哲学は、そのシステムの全体が世の中に発表されることはなかったにもかかわらず、ある綿密な調査が示しているように、並外れて完全な、一貫性のあるシステムだった。彼の見解を研究する方法は、それを提示する彼…